志事に出会う学びの仕組みを作る!資格・社会教育開発アドバイザー 岡志寿子のブログ

ソーシャルエデュケーション協会代表 岡志寿子の公式ブログ

資格・講座ビジネスは、儲かるのか?

NPOソーシャルエデュケーション協会 代表理事/資格・社会教育開発アドバイザー 岡 志寿子です。

 

 

質問です。


「資格・講座ビジネスは、儲かりそうな事業だと思いますか?」


講座といえば、身一つ、小資本で始められ、その割に儲かりそうな事業に感じる方も多いのでは?

果たしてそうでしょうか?


小資本でできるとしたら、

「資格・講座ビジネスの一番の『資本・もとで』は、何でしょうか」


あるとすれば、

資格を認定する、講座を開発する、運営する、教える・・・

そう、「人」と「信頼」です。


読者の多くは、あなたが持つコンテンツで資格・養成講座を開発する、または講師となられる立場かもしれません。

あなた自身の経験、知識、考え方、想い・・・全てが資本であり、教材であり、商品になるでしょう。


それは、万人共通の価値観・信頼性を持つ「お金」ではなく、「人・あなた自身」とその「信頼」に他なりません。

他人に借りたり、銀行の融資に頼るわけにはいかないのが、資格・講座、講師業の資本です。

 


利益について、考えてみましょう。


主な売上は、受講料です。

利益を出すには、単純に考えれば、「受講生さんを増やす」ことですね。

「受講生さんを増やす」には?

誰もがこぞって受けたい、唯一無二最強の資格やコンテンツであれば話は別ですが、なかなかそうはいきません。

広告費、広報人員が潤沢ならばいいですが、こちらも限られますよね。

HPやチラシ、SNSを駆使し、広報活動を行って・・・やっと受講生さんが増えたからと言って、それが安定的に、永遠に続くとは限りません。

「受講生さんを増やす」ことは、講座事業をする誰もが、いつになっても直面し続ける課題です。

 


コストで言えば、会場費が必要です。(WEB上という方法もありますが)

会場は数か月前、何人申込者が来るか分からない内におさえ、集客できなくても支払わなければなりません。

始めるにあたって、まず壁となるコストでもあります。


講師として教壇に立ったことのある方なら、実感があるかと思いますが、

講座当日まで準備作業が必須。情報更新、質を高めるため、日々研鑽が続きます。

1伝えるには、その何十倍もの知識が必要です。


養成講座は、通常の講座と違い、

資格=「その人が、その能力を有することを」を保証する

養成講座=「その能力を養成することが目標の講座」

です。

最適化には、「体系化」、「標準化」、「効率化」が求められます。

開発には、大きな労力も必要です。


実は、講座時間に含まれない、この準備、開発時間の方が圧倒的に多く、コストも労力もかかります。

やっと作って世に出したら終わりではなく、時代や市場ニーズも移り変わり、学びは更新され、競合も現れます。

それに対応し、改善・更新をしていく努力も求められます。


どの事業も同じではありますが、

特に、この見えない労力(コスト)が、相当あります。

 


では、資格・講座事業の魅力は?

それは、

「通常の講座」の更に“その先”がある、ということです。


 更に“その先”とは?


「資格・養成講座」と、「通常の講座」、事業の違いを2つの側面から見てみましょう。


①目的の違い

「通常の講座」は、各主催者が講座を提供し、受講生さんは受講後に自分の課題に生かすことで完結します。

「資格・養成講座」は、受講生さんが各自の課題に生かすことはもちろん、更にその先に、ともに教育理念の実現を目指す、という目的が存在します。


「通常の講座」は、受講生同士、特にその分野の講師同士は、競合関係になることが多いですが、

「資格・養成講座」では、資格者、認定講師とその受講生さん、全員が、同じ理念を推進する仲間となります。


「資格者」は、取得を機に、自分のお料理教室を始めるかもしれません。

出版社の編集者なら、関連の書籍を企画するかもしれません。

各自の立場から、その創造性を生かし、養成講座で習得した視点、知識、技術などをその先の人に伝えます。


「認定講師」は、住まう地域で公式プログラムを主催するでしょう。

また、自身の専門性を発揮できるコミュニティーを対象に主催するかもしれません。

各自の個性や地域性などを生かし、認定元とともに、資格を全国に普及します。


認定元は、資格取得後も、資格者を支援をすることが重要な役割になります。


②事業モデルの違い

「通常の講座」が、「受講料」×「開催数」が主な売上であるのに対し、

「資格・養成講座」は、更にその先に、

・検定料

・認定料   があります。

更に、先のお話のように、各認定講師が公式プログラムを主催することで

・ロイヤリティ
 *公式プログラム、ブランド、公式テキスト使用許諾料 等
        
・教材・教具 販売費

・事務作業・広報作業等 支援サービス料

・更新費・会費

等が加わります。


また更に、
認定元主催講座
*取得後も上級、周辺講座 上下左右に新資格や講座を提供 等

の売上も想定できます。


「通常の講座」が、講師(主催者)の自主開講の範囲にとどまるのに対し、

「資格・養成講座」は、認定元自主開催に加え、

×活動する認定講師の人数分

の開講数が拡がります。

 


資格事業は、

「資格者」の皆さんと、同じ一つの「理念」を追求しながら、事業を発展させ続けるのが、事業の本質です。


(資格者の自己肯定力・創造性)×人数 = 理念実現 = 事業拡大」

となる事業なのです。

 

OkaShizuko